小児がんと向きあう方々とともに…
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インド・ムンバイについて思うこと
2008年11月30日 (日) | 編集 |
昨夜のコメントにも書いたように、
インド・ムンバイの同時多発テロに心を痛めているI先生です。

今夜のニュースでは、多くの犠牲者を出しながらも、
タージマハールホテルの抗争もようやく制圧された・・・
と、いっていましたね。


私は、この4年間に2回、インドを訪れ、
一般に言われる インドの目覚しい経済発展とは、
かけ離れた大多数の人たちの状況を見ました。


1回目は4年前の11月、ムンバイで飛行機を乗り継ぎ、
アラビア海沿岸南部のケララ州カリカットという
貧しい町へ。カルカッタではありません。
(あの大きな津波が来る1ヶ月前です)
緩和ケアの国際ワークショップでした。

貧しいので、ターミナル・ケアは、一般のボランティアが行うこと、
その教育のために1日1ルピー(約2.5円)の募金を行っていること、
など、人と人とのつながりを感じることができました。

その後、カリカット大学病院の小児病棟を見学し、
ものすごい衝撃を受けました。
体育館のように大きな部屋に、
手すりもないようなパイプベッドがダ~ッツと並び、
小さい子は、横向きに2~3人並んで寝せられている・・。

小児がんの子どもたちは、少し小さな部屋です。
(といっても、ベッドが10くらい並んでます)
病気の種類も、子どもたちの表情も、日本と少しも変わりません。
付き添っているお母さんたちの表情も一緒です。
  (・・・お母さんたちの寝るところはない・・・、廊下・・?)

手背に確保した点滴のテープには血液が付着し(とても不潔)、
抗がん剤治療は、無駄がないように数人でシェアしながら行う
との説明を受けました。

子どもたちの表情とお母様たちの一生懸命な姿、
治療しようとする医師も懸命な様子でしたが、
十分な治療を受けさせることの出来ない状況を考えると
涙があふれてきて、その日は眠れませんでした。

次の日に、お金持ちがかかる病院に行ってみると、
大した病気でもないのに、立派な個室に入院している子ども・・・。
そのギャップを受け入れきれず、苦しんだものでした。


2回目のインド訪問は、ムンバイ。
昨年の10月末~11月はじめ、国際小児がん学会SIOPで、
ビッグママや、当科のN先生、守る会のワーカー、FTのメンバーも一緒でした。

カリカットでは、1泊3千円でスイートルームに泊まったのに、
ムンバイでは、ビジネスホテル様の狭い部屋で、1泊3万円です!

学会場までは、タクシー(料金は安い)ですが、
エアコンはない、ドアミラーもない、
窓は開かなかったり、逆に閉まらなかったり、
(私は、雨の時には乗らなかったのか、
ワイパーの有無には気づきませんでしたね)
足元に穴がボコボコあいて、地面が見える、・・・

っていうのに、慣れてしまったので、
高級ホテルから乗ったタクシーがきれいで
エアコンが効いていたのに、むしろビックリしました。
料金は、前述のタクシーの4~5倍だったと思います。

学会では、
抗がん剤治療だけでなく、抗生物質などの支持療法も遅れている
発展途上国では、先進国とは違ったプロトコールが必要・・・

といった検討が行われていると思ったら、その隣の会場では、
日本でも10万円を要し、なかなか検査できないPET検査の
小児肉腫での検討・・・を発表しているのもインドでした。
(言うまでもなく、お金持ちの病院です)

日本人には理解しがたい この貧富の差。身分の差。
やりきれない気持ちを抱えて、学会場からすぐの
アラビア海沿岸に夕日を見に行こうとすると、
見るからに怪しいペットボトルや切ったフルーツを売りに来る子どもたち。
今日のご飯が食べられない・・と、小さい子どもに手を出させる母親。

ごくごく一部の大金持と、その他大多数の貧しい人たち。
本当に、道はものすごくたくさんの人であふれていました。

ただ・・・
とてもとてもたくさんの人、その一人ひとりが、一生懸命に生きている。
それは感じたので、嫌いになりません。
「う~ん、好んで来るところではないけれど、もう一回来てもいいかな」
と、一緒に行ったみんなが口にしたという、
なんだか不思議な魅力があることは確かでした。


1回目に行った1ヵ月後には、津波が来て、
2回目に行った1年後は、テロ・・・・・
 (なんだか、疫病神みたい・・・私

さあ、これからの復旧が心配です。
(お金持ちの施設はいいんですけどね)

持ち前の、生きる力で頑張って欲しいし、
何か応援できれば・・・・と、思いました。



いつものように、ついつい長くなってしまいました。

世界の平和を心から祈りながら。。。。

Iせんせいでした。


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コメント
この記事へのコメント
世界の平和に…
おはようございます。
私は海外に行ったことがないので、
今回のテロは、いまいち実感がわかないのですが…

ものすごい貧富の差ですね…

かたや、日本でも、なかなかない話がされているそばで、
もう一方では、日本では30~40年前のことを話している。

おそらく、さらにその下には、
治療すら受けられずに、
亡くなる子ももっといるんでしょうねv-409

そんなことも考えさせられた、今回の記事でした。

2008/11/30(日) 06:28:11 | URL | にゃおたん #taSY0CwU[ 編集]
世界の小児がん患者・・・
にゃおたんさん。

そうなんです。
先日の小児がん学会、守る会部門のシンポジウムで、
ICCPO(国際小児がん親の会連盟)の
香港のPauさんが言われてました。

世界の約25万人の小児がん患者のうち、
・20万人は治療にたどりつかずに亡くなる
・残りの5万人のうちの70%がSurvivorとして生存
   30%は治療をするが亡くなる
というのが、世界の現状。

インドの人口は11億人以上。
ムンバイだけで1億人以上でしょうか。
大都会のムンバイで、この現状。
ほかの地域、ほかの途上国は・・・・

本当に、日本のように恵まれ、戦争がないのは、
ごく一部であることがわかりますよね。
(韓国でも、北朝鮮の恐怖があるし・・・)

恵まれすぎて、麻痺しているのか、無知なのか、
失くさなくてよいはずの命を奪い合う・・・

今日生きることが大変な国のこと、人たちのことを
日本の社会全体がもっと知るべきなのでしょうね。

*Wikipediaでムンバイの人口を調べたら、1366万人でした。
これは、東京と殆ど変わらないのだけれど、
人口密度は、21880人/km2で、東京の4倍ですね。
2008/11/30(日) 12:01:12 | URL | Iせんせい #iTjQ6kIY[ 編集]
なんとも・・・
やるせない話ですね・・・v-406

MNプロジェクトの国際シンポジウムでも、
インドの現状を Dr.が発表されましたが、
Iせんせいの記事を 読んで
数字が リアルな ビジョンとして
迫ってきました。

発病した頃、よく ロシアから
小児がんの治療のために
来日した子どもさんの 報道を目にしてました。

そのころは、今の時代の日本に生まれたことを
感謝したものでしたが、
それだけじゃ だめなんじゃないの?
と 思う 今の自分がいます。

自己満足?焼け石に水?
それでも なにか 出来ることって
あるんじゃないかな?

とか いいながら
日々の忙しさにかまけて
何も 行動を 起こせずにいるんですけどねv-390
2008/11/30(日) 16:20:29 | URL | てけてけmt. #-[ 編集]
そうですね
こんばんは
そうですね、小児がんに限っても、
何十万の子供たちが治療を受けられずに、
亡くなっているということを考えると、
そのほかの理由を含めると、その何百~何千倍もの
(ちょっと統計資料が調べられなかったのでもっとかも)
子供たちが世界では生きるのも精一杯の環境の中で
暮らしているのですね。

日本にいるとなかなかそのようなことを考える機会が
あまりないのですが、考えないといけないですよね…

と、言っても何ができるのかもよく分からないのですが…
ただ、戦争やテロのない平和な世界を…
といっても説得力のない言葉になりそうで…

日本国内でも、
様々な理由でつらい状況の子供たちは
いまだたくさんいますし…
最悪の状態になるまで
気づかれないということも残念ながらあるでしょうし…

いつも、このことを忘れずに生きて行かなきゃなと
考えさせられました。
2008/11/30(日) 19:32:43 | URL | にゃおたん #taSY0CwU[ 編集]
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